10月12日、大型の台風19号接近に伴い、多摩川流域に避難指示が出ました。鵜の木に住み始めて18年になりますが、初めてのことです。数年前から僕は、嶺町小学校を防災活動拠点とした訓練を企画する側に関わっています。今回、いざ自分自身が避難所に避難する側になってみて、感じたことがあります。
本当に地域住民主体で「防災活動拠点」を
立ち上げて運営することができるのか?
数年前から防災訓練の形は変わってきています。いざ大規模災害が発生した場合、行政の職員の方がすぐに地域の避難所開設に動けるわけではありません。地域住民が主体となり、避難所開設するための訓練を行なっていますが、このこと自体、知らない人が多いと思います。もっと多くの人に知ってもらう工夫をしていきたいと思いました。
「防災活動拠点」の運営で大切なのは
ハードだけでなくソフトも大切ではないか?
僕たちがここ数年行ってきた訓練はハードをいかに整えるか、情報をどう共有するかといったことでした。今回、避難する側になってみると、気になったのは「どう運営するか?」といった部分でした。赤ちゃん連れ、ペット連れなど様々な立場の方に対する受け入れ対応。運営側の言葉遣い、声のかけ方、気の使い方。ボランティアをどう巻き込んでいくのか。普段の訓練から様々な立場の方の意見を取り入れることができればいいですね。
そして一番のポイントは、日頃から地域の方とのコミュニケーションの機会を増やし、顔見知りを増やすことが、非常時の安心へとつながると感じました。 今後の防災訓練のあり方を考える機会になりました。
玉川広志(防火防災部副部長、2Uスタッフ)
